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断想 (自分のためのメモ) [いのち]

ある日、天から一枚の請求書が舞おりてきた。
あなたの生命はあとXX日と、締め日が近づきました。
ついてはこれまであなたの吸ってきた
空気代(酸素料金)を概算請求いたします。

みると、
あなたの呼吸量一日3m3、
1年で1,095m3、60年で65,7000m3
空気代金は、1Lあたり1円。
したがって、請求金額は6,570万となります。
至急お支払いください。

翌日には、別の請求書がひらひらと
舞おりてきた。こんどは日照代とある。
こちらは、8,540万円。

こんなことになって困る。
こんな請求書が次々とやってくるのだろうか。

でも少なくとも食べてきた食料代は
自前で払ってきた。
これまで食べた豚、牛、鳥、
お米にキャベツなどの野菜代。

でも良く考えたら食料代は、
牛を捕まえて「お肉」にして売ってくれた人に
払った。肉になってくれた牛に
支払ったわけではなかった。

牛を捕まえた人は、牛の代金を牛に払っていなかった。
それを肉にする人に、売ってお金を得た。
いわばいのちを奪ってきて自分のものとみなして、
それをお金に換えた。

牛のお肉を食べた自分は、
売ってくれた人にお金は払ったけれど、
やはり牛には払ったことはなかった。
ただモクモクと肉になってくれた牛は
何にももらっていない。

人生を締めくくるに当たり、
今度、牛からの清算書が舞いおりてきたら、
どれだけの請求額になるのだろう。


(2016-03-27 SNS日記より)

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